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〜 Liar-soft 後編 〜
( 前編はこちら )
『ちょ〜イタ 〜素晴らしき超能力人生〜』
超能力者となった主人公は、それを使って彼女との初体験を目指すのだが事件に巻き込まれて…。というのが大筋のストーリー。全CGの90%が透視できるというユニークなシステムを搭載している。また、デート中にテレパシーを使えるので、実はエッチに興味しんしんな彼女の妄想爆発の本音を聞きながら普通の会話をする展開も。全裸刑事さんが初登場する。
『行殺新選組』『行殺新選組 ふれっしゅ』
テーマソングのインパクトだけで語られてしまうことも多いゲーム。しかし、ストーリーは基本的には史実に即して進んでいくため、(戦車が登場したりと時代考証はめちゃめちゃだが)登場キャラは場合によっては史実どおりの切ない展開になってしまうこともある。反面、不条理度というパラメータを上げることで史実とかけ離れていき、月に行ったりする展開も。
『Forest -フォレスト-』
突然「森」と化した新宿で、主人公達はそれぞれの理由から森の出す「リドル」を解いていくことになる。声優さんの台詞と文章が合いの手のように入っていたり、レトリックや英国文学のパロディが満載のあたりが「人を選ぶ」といわれる所以か。ただし、英国文学を知らなくても楽しめる(知っていればより楽しめる)。ストーリー自体が「おはなし」として断片化されており、物語が進むにつれてだんだんと全体像が見えてくる。
―― デビュー作品の『ちょ〜イタ』について教えてください
山:出だしの『ちょ〜イタ』はただひたすら女の子を透視する馬鹿なコンセプトでした。最初はゲームをつくることを覚えようという段階だったので、変な理想を持ってやるよりも、自分達の作りやすいフィールドでゲームを作ることに専念しようと考えたときに、コメディというのが全員の一番書きやすいジャンルだったんです。そういう意味で『ちょ〜イタ』は本当に脊椎反射で作ったゲームですね…今の僕たちが見てもなに考えてんだかわからないです。

―― 第二作目の『行殺新選組』について教えてください
山:一作目に比べて極力キャラを中心にしたストーリーにしようということがまずありました。また、原点があるものなので、ユーザーの反応がシビアで、かつ「新選組」という非常にコアな人が多いという怖さもあったので、半端な作りにはしたくはありませんでした。それで、バカゲーなのにちゃんと新選組ネタが入っているゲームにしようとして、じっくりと時間をかけて調べて作ったので時間がかかりましたね。雑誌やお店の人にファンに刺されるんじゃないか、なんて言われたこともありました。あと、あの有名なテーマソングなんですが、あれは僕もびっくりしました。元々はあんな歌をつける予定ではなくて、歌詞は変だけど普通に歌ってもらいたかったんですが、歌い手さんのツボにハマったらしく出来上がって来た歌があれだったんです。狙っていないんですが出来上がったら面白かったんです(笑)

―― 前作『Forest』はかなり今までの作品と違いますが
山:『Forest』は全編に皮肉がちりばめられたゲームでしたね。最初シナリオが上がってきたときに「このライターはこの世になんの恨みをもっているんだろう」と思いましたから(笑)。勢いはあって面白いんですが。もともと、ゲームに対してなんらかの議論やリアクションを起こさせよう、というのがうちのゲームの作り方のひとつなので、その意味ではかなり挑戦的だったと思います。ご覧になればわかるように、全然万人受けしないゲームですから。ユーザーの反応も、こういうのもアリかとショックを受けて、でもダメという人と、受け入れてくれる人が半々位でした。それでも、普通ネットの感想は"言って終わり"の投げっぱなし状態なのが、「どうなのよ?」という議論までユーザーさんが踏み込んでくれたのが嬉しかったです。

―― また『Forest』のようなゲームを作ったりしないのでしょうか? あと、続編という意味で『行殺新選組2』は出ませんか?
山: 『Forest』のようなゲームは無いと思います。基本的に自社作品に似たものを出さないというのを縛りにしていますので。昔のDOS時代のゲームには萌えやSMを含めて100個くらいのジャンルがあったと思うんですが、今はほとんど消滅していて、残っているのはある特定のジャンルだけだと思うんです。けれども僕らとしては今まで15本くらい出してきましたが、後80種類くらいのネタは出せるんじゃないかと思っています。ですからあえて自社のゲームに似たものや続編を出さなくてもやっていけるかなと思っています。だから同じく『行殺新選組2』も無いですね。僕としては実は新選組よりも『ぶるまー』をオリンピックのたびに出したいと思っているんですが…『ぶるまー2004』とか。今年出せなかったんで誰か出してくれませんか、Waffleさんとかどうですか? システム貸しますから(笑)

―― 新作『AngelBullet』は西部劇ということでだいぶ取っ付きやすいですね。
山:意図的に取っ付きにくくしているわけではなくて、今回は結果としてたまたま取っ付きやすくなっただけです。最初、この企画には西部劇とかアクションシーンの要素はまったく無くて、「男のマゾの主人公をだそう」ということだけだったんです。だから実はそれが一番重要なポイントで、SMゲーであって西部劇とかは味付けです。舞台を西部劇にしたのは、最初にマゾ男のコンセプトだけがあったときに、ライターから「これ西部劇にしていい?」っていわれてダメという理由もなかったのでそうなりました(笑)。あとは非常に天邪鬼なんですが、新選組のときは時代劇物、サフィズムの時はレズ物、ピンクパンサーのときはミリタリー物というわけで、それぞれ売れないジャンル=タブーだとショップなどで言われ続けているんです。それならもうひとつ売れないといわれている西部劇物もやってみようと。それからやはり、西部劇はアメリカのものですけれで、ガンマン、サボテンといったようになんとなくイメージしやすいですよね。だから文章で余計な設定を説明しなくてもいい分、キャラとシナリオ描写に没頭できるのもいいかなと思いましたね。

クリックアドベンチャーになっている戦闘シーン
土下座調教はダイスロールで成否が決まる
――戦闘シーンや土下座システムなどが独特ですよね
山: 戦闘は基本的にストーリーが分岐する戦闘と負けたらゲームオーバーになる戦闘があります。ただ、なかなか今のエロゲーにゲーム性を取り入れるのは難しいですね。クリックするのも面倒がる今のユーザに「動き回るボタンを三秒以内にとらえて反撃しなさい」なんていうと、「うぜえ」で終わってしまいそうで…。でもいれちゃうのがぼくらなんですけど(笑)。でも普通の人でも耐えられるレベルになっていますよ。
土下座システムについてですが、エロをコンセプトとしていれてなかったらエロゲーとして出す意味が無いですよね。その点、前作の『Forest』に弱い部分があったので、今回はしっかりエロゲーしてみようと思って作りました。SMゲームですし。土下座してエッチしていただくというシチュエーションは、シナリオで苦労して書くのではなくゲームにしてしまいましたが、カードの単位がDogether(ドゲザー)という時点で勝ったかな、と思いましたけど(笑)

―― 土下座システムのサイコロはランダムなんでしょうか?   それだとCGコンプリートが難しくないでしょうか
山: ランダムですね、そこで批判をあびそうなんですけれども。僕はゲームの攻略はテキストでまとめるだけじゃいけないと思うんです。ランダム性が入ったゲームはユーザーからはずっと批判の対象になっていますが、現状はまだ批判だからいいとしても、全否定になったら作り手としてものすごくマイナスになるのではないかと思っています。だから嫌がられるけどあえてそこの部分は踏みとどまっています。本当はユーザーにそんなことを言わせてはいけないですよね。面倒くさいけれど、面白いのでやっていたらそのうちにコンプリートしちゃった、というのが理想です。CGをコンプリートしなければならない、といった作業感をユーザーに与えないのがメーカーとしての義務だと思っています。今回の『ANGEL BULLET』がそれに成功しているかどうかはまだわからないですが、ゲームが面白ければ遊んでもストレスにはならないと思っています。

―― 最後にAngelBulletのウリをまとめて言うと?
山: やっぱり主人公のマゾ男ですね(笑)。あと西部劇のお約束をかなりシナリオに盛り込んでいるので、それを感じてくれたらと思います。それから今回『ANGEL BULLET』用に声優を募集したんですが、あらかじめキャラを決めて募集するのではなく、とりあえず新作に出たい人を集めてオーデションをしました。その場で11人合格させてから11人キャラを作ったんですが、そういうやり方も初めてでしょうか。

―― 今後について教えてください。また、メールゲームを復活することは考えていますか?
山: 今後はこの御時世ですから大鑑巨砲主義ではなくて、そこそこ売れる佳作を年2・3本ペースで出し続けたいですね。万人受けするヒット作より、好き嫌いが分かれて、でもやったことを何となく自慢できるようなゲームを出せれば、と思います。また、メールゲームについてですが、現在ネットゲームがあれだけコミュニティ化している状態ですから、そのなかで半端に進化したメールゲームをやる意味があるのかどうか疑問に思っています。やるにしても、当時ライターだった人達は別の仕事が忙しかったり、引退していたりで再結集は実質不可能ですし。新しいメンバーでやるなら、新しいことをやるべきでしょう。メールゲームは過去のものですし、ネットゲームはまだ未熟な文化です。今はエロゲーを作るのが楽しくてしょうがないので考えていませんが、数年続けていくうちに市場の価値観やユーザーの質が多様化してきたら、(メールゲーム的なことをやるのが)選択肢の一つになり得るかも知れないですね。まあ全てはニーズ次第です。

―― 最後に一言お願いします
山: ユーザーに対して言いたいのは、うちのゲームを端から全部買う意気込みで付き合うのではなくて、ライアーのこの世界は自分の肌に合うのか合わないのかをしっかり見極めて欲しい、ということです。そのかわりうちから逃げないでまた帰ってきてくださいね(笑)。

―― どうもありがとうございました!

Liar-Soft 最新作
『ANGEL BULLET 〜エンジェルバレット〜』
舞台は19世紀末、化け物が跋扈する魔境と化したアメリカ西部。父親を探して西部へやってきた少女、セーラは運悪く列車強盗に遭遇してしまう。銃で応戦するも狼男に変身した強盗団の頭目により大ピンチに陥ったセーラの貞操。その危機を救ったのはクラウスと名乗る神父の投げた不思議な指輪だった。 その晩、復讐にやってきた狼男達を指輪で撃退しようとするセーラに、クラウスは指輪の力が切れてしまったこと、力を補充するには自分の性的興奮が必要だと語る。そして彼は土下座するとこう言う。 「僕をもう一度、昼間みたいに罵ってください!蹴ったり嬲ったりしてください!」
はからずもセーラはマゾ牧師クラウスと共に西部を旅することになるのだが…。土下座調教西部劇。
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『サフィズムの舷窓 〜an epic〜』3名様
Liar-softさんのご好意により、Galge.com読者の皆様にプレゼントを頂きました。『サフィズムの舷窓 〜an epic〜』を3名様にプレゼントいたします。 (9/24正午締め切り)

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2004/09/07 公開
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